地球を10倍速く回す方法

この文章は「みんなで作業を分担して、常に楽しい楽しいで生きていきたいね」という内容を四方八方、掛けまして三十二方向に広げ、広げっぱなしで収束しなかったなにかです。

では、どうぞ!

※・・・※ 

あのーちょっと思いついたことがあるんですけど言ってみてもいいですかね? いいです? ほんとに? まぁダメって言われても言うし、ここは僕の情報と意志が一方通行で流れる淀みの終着地点みたいな場所なので、誰がなんと言おうが僕は言う――

いや別に誰も何も言わないからさっさと書けよ誰もここの文章に興味ないよ! このページの中でトップの広告バナーが一番有益だよ!

そうだよな……。でもお前はお前だけはここまで一緒に来てくれたじゃないか、この行き場のない淀みにたまったヘドロみたいな世の中で、お前だけが俺の言葉に耳を傾けてくれたんだ。子供の頃は砂場に作ったため池の濁った水を両手ですくっては、そこにできる小さな波紋の中に広がる大海原に二人で船をこぎ出したよな。海に映る夜空も、夜空にさざめく波も、風も雲も砂も、目に映る全てが宇宙だって、二人で笑いながら話したじゃないか。

あのときの言葉があるから、僕は今こうしてここに立っていられるんだよ。なんだかんだ言ってお前はまだまだ聞いてくれるんだろ? なぁ、だから頼むよ。行かないでくれよ! この手を握りかえして、もう一度バカだなって…笑いかけてくれよ!!

と言うわけで思いついたこと言いますが、なんか色々なこと、億劫じゃないですか? やらなきゃいけないこととかやりたいけど出来てないこととか、とにかく何でも色々あるけど億劫が邪魔してくるじゃないですか。なんで出来ないんだろうと自分を情けなく思ったり、普通の人にはあるはずの何かが足りないのではないかと考えたり、最近になって名前の付いた心の病気と自分の日々の生きづらさとの重なり具合を調べたりするじゃないですか。とにかく億劫じゃないですか。そこかしこに億劫は転がっていて一歩でも歩けば角の丸まった小石のように足にぶつかるし歩かなくても風に吹かれた羽毛のように身体の周りを漂うじゃないですか。ようするに億劫じゃないですか。いろいろと。

ただどうやら『億劫だ』と感じる色々には人それぞれ個人差があるようで、色々あるのは変わらないんだけど、その色々が色々あるようなのですね。この、人によって異なる億劫になる出来事、億劫状態におちいる個人的な事態、これを億劫パターン_パーソナルインシデント【Okku Pattern PArsonal Incident】と名を付けてみました。【Okku Pattern PArsonal Incident】略してOPPAI。いや、全然やましい気持ちとか全然、ホント全然ないんだよ偶然って怖いねーでもOPPAIって略称で呼ぶとこの後の話がぶれぶれになるので、いや揺れ揺れになるのでOPPAIだけに! 億劫パターンと表記しますが、この億劫パターンがどうやら人によって千差万別色々あるようだ、ということに気付いたわけですよ。エウレカー!

この億劫パターンは回避できるなら回避したいところですが、その先にある桃源郷にたどり着くにはこの億劫砂漠を越えねばならぬ時があるのです。そう、確かにある。じりじりと肌を焼く太陽に視線の先は揺れ、喉はカサカサに張り付き、踏みしめる足には一歩一歩、砂の山の不条理が押しつけてられる。

でもそう、あなたがいれば! あぁ、あなたがいれば! つらくはないわこの億劫砂漠。あなたがいれば、あぁ、あなたがいれば! 歩いていける、この億劫砂漠。

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ちょっと頭の中に流れた東京砂漠のメロディあってるかなってyoutube見に行ったらそのままネット砂漠に翻弄されて、この文章が二週間近く砂漠の砂に埋まってしまっていたのですが、無事掘り起こすことに成功したので続き書きますね。

オーバークック2を買いました! いぇー!たーのしーー!!いや、しょっぱなからこれまでの流れ忘れてんじゃん!砂漠とかOPPAIの話とかどこいった! てな感じですが。いえいえ、もともとオーバークック2の話をしたくて始めたので全然ぶれぶれではありませんむしろ揺れ揺れ! ご飯会で集まってみんなでやってこれは面白いぞとしょうこさんとなりまして、ちょうど任天堂ストアで割引になっていたので買ったのですよ。2は食材を投げられるんだよ! みんなまたやろうね!

んで、ふたりでせこせこと料理をこさえているわけですが、協力してレタス切ったり肉こねたりしてると見えてくる訳ですよ。クセが。しょうこさんは普段から料理してるせいか並行して作業を進行できるのですが、僕はね、出来ないわけですよ。もう鍋を火にかけたら火にかけた鍋のことしか考えられなくなるわけですよ。一途に鍋に恋してるお玉みたいな気持ちになって他のこと考えられないもうお前なしでは生きていけないよお鍋!

その代わり単一タスクは延々と続けることが出来たりします。レタス切るならレタスを延々と切れるわけです。レタス取り出して切って置くレタス取り出して切って置くレタス取り出して切って置くレタス取り出して切って置く…要するにオーバークック2ではクソ雑魚不要野郎な訳ですが現実ではそれが生きることもあります。決まった動作を決まった時間に行うことに対して抵抗があんまないわけです。それロボットでよくね? まぁ4年前に生まれたばかりのよちよち歩きの僕にはそれがちょうど良いくらいです。でもこれが出来なかったり苦になる人もいますよね。その人にとってそれが億劫パターンになっている場合もある。その人が億劫で億劫でなかなか手が付けられないそれを、僕は脳が思考するより先に手を伸ばす信号が腕に届き、僕の意識を置いてけぼりにして手はレタスを掴んでいる。気づけば僕はレタスを切っているというわけです。億劫が入る隙がない。

そろそろ疲れたのでまとめに入りたいのですが書こうと思っていたムーンショットの話に全然触れられてないけどそれはまた今度にすることにしてそろそろまとめたいのですが、あなたが億劫だあまり気が進まないなぁと思っているその作業、実は億劫ではないむしろ楽しんでやっちゃうよという他の誰かがきっといます。逆にあなたがなんだかやってしまうなんだったら結構好きだという作業は僕にとっては非常に苦手で、できれば放置しておきたい時間が経ったらやらなくて良くなってないかなと目の端に置いておいて、やらなきゃでも気が進まねーでもやらなきゃあぁぁと気を重たくしている作業かもしれません。

それ、交換しません? 僕のこれとあなたのそれ、取り替えっこしません?

交換すれば一気に瞬殺、お互いハッピーてなもんです。億劫だ億劫だと立ち止まってる時間がもったいない。考える時間は重要だが悩む時間は無用だ。誰が自分の世界を回してるのか。地球が回るのは誰のためなのか。

人が本当は一人でやれたら何も気にしなくていい意識の伝達を、終着点である淀みに流れないように労力を使ってお互いの億劫パターンを共有してうまいこと分配する。集団で何かをするというのはそういうことなのかもしれない、と思考に気を取られ鍋の中身を焦がしキッチン中を火の海にしながら考えたのでした。おわり。

でもキッチンの真ん中に車道を通したり濁流に翻弄されるイカダの上でフライドポテト揚げなくても良くね?