帰り道

いつも

帰り道に迷いそうになっても

ちゃんと家にたどり着くことができるのは

キミが待ってくれていると

自分の中心が知っているから

 

電車を降りて

夜の街を歩く

見上げた空には

真っ白な満月

風に揺れる竹林の

カサカサと鳴る音

澄んだ空気が心地よくて

ちょっとだけ

ゆっくり歩く

 

ふと目線を上げると

前から見覚えのあるシルエット

 

「ごめんね、駅まで迎えにいけなくて」

 

こみ上げる感情が

言葉にならなくて

両手でぎゅっと手を握る

 

生きてきて本当に良かった

生まれてきて本当に良かった

 

ありがとう